鞘当て
【読み】さや‐あて
【意味】
1.武士が道で行き違うときに、互いに刀の鞘に触れたのをとがめ、争うこと。「さやとがめ(鞘咎め)」ともいう。転じて、ささいなことからおこるけんか・争い。

2.一人の女性をめぐり二人の男性が争うこと。
〔文例〕「ドラマの大筋は恋の鞘当てだ」
3.歌舞伎の趣向の一つで、二人の武士が鞘を当てたことから争いになるというもの。
元禄10年(1697)江戸中村座上演の「参会名護屋」が最初で、現在の形は文政6年(1823)江戸市村座上演の「浮世柄比翼稲妻」の吉原仲の町の場による。

浮世柄比翼稲妻「鞘当の場」の台詞を縦書きで読む
