方 大鎭/方 大鎮
【読み】ほう – だいちん
明の時代。桐城の人。
字:君靜(くんせい)。號:野同翁。
萬暦の進士。官は大理寺少卿。
著書:『荷薪義』『田居乙記』
〔萬斯同明史、三百六十一〕・〔蘭臺法鑒綠、二十〕・〔明人小傳、三〕・〔明詩綜、五十五〕・〔四庫提要、九十六・一百三十二〕。
【読み】ほう – だいちん
明の時代。桐城の人。
字:君靜(くんせい)。號:野同翁。
萬暦の進士。官は大理寺少卿。
著書:『荷薪義』『田居乙記』
〔萬斯同明史、三百六十一〕・〔蘭臺法鑒綠、二十〕・〔明人小傳、三〕・〔明詩綜、五十五〕・〔四庫提要、九十六・一百三十二〕。
『下谷叢話』に「江湖載酒甘薄倖」の一文がある。
解説者の読み下し文では、「江湖酒ヲ載セテ薄倖ニ甘ンジ」としている。
「江湖」とはチャイナの揚子江と洞庭湖だろうと想像する。
しかし、『下谷叢話』の背景は、日本の関東周辺だ。
関西なら琵琶湖と淀川に模したものか、とも思うのだが、疑問である。
扨、この一文は、どう理解したら善いのか?
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【調べた語句】「江湖載酒」の意味
【結果1】奔放自在に浮世を遊泳、いずこに行こうと常に酒をとも。
〔参考書籍〕『中国詩文選18 杜牧』荒井健・著 筑摩書房 1974年1月25日 p.8
【結果2】游子が酒を載せて四方に浪迹すること。
〔参考書籍〕『神田喜一郎全集 第6巻』同朋舎出版 1958年4月30日 p.404
〔語彙説明〕
〇游子(ゆうし)・・・旅人や旅行者、故郷を離れて暮らす人。
〇浪迹(ろうせき)・・・さまよう。韜晦する。(自分の才能・地位などを隠し、くらますこと。また、姿を隠すこと。行くえをくらますこと。)
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これは、杜牧の七言絶句「遣懐」(懐いを遣る)の一句が典拠にある。
【原文】落魄江湖載酒行
【読み下し文】江湖に落魄して 酒を載せて行く
【現代口語文】江南地方に遊び暮らし、酒樽を舟に載せて行ったものだ。
【語彙説明】
〇江湖・・・江は長江(揚子江)、湖は洞庭湖を指す。ここでは江南一帯の地方、とくに揚州を言っている。また、「江湖」といったとき、中央に対する地方、の意味も出てくる。
〇落魄・・・おちぶれるの意ではなく、遊びほうける、ということ。
【参照】『漢詩の楽しみ』 石川忠久・著 時事通信社 1982年12月28日
PDFで「遣懐」全文と解説は、こちら。
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「江湖載酒甘薄倖」
解説者の読み下し文「江湖酒ヲ載セテ薄倖ニ甘ンジ」。
【出典】『下谷叢話』 永井荷風・著 岩波文庫 2000年9月14日発行 135頁 1行目と13行目
【読み】しゅん – ぱつ
【意味】
1.疾く耕す。駿發爾私を見よ。
2.明徳を疾く發する。
【読み】とく なんじの しを はっせよ
【意味】
疾く民の私田を耕せと諭した語。駿は、一説に大いにの意とする。
【参照】『大漢和辞典』 大修館書店
【読み】おおさわ – じゅんけん
漢学者
〔生没〕生没年未詳。天保(1830~1844)頃の人。
〔名号〕名:定永。字:子世。通称:秀之助。号:順軒。
〔経歴〕江戸根岸庚申塚に住す。
〔著作〕『台桜雑詠』〈天保十一刊〉
〔参考〕広益諸家人名録(天保十三)
【参照】『国書人名辞典』岩波書店
題:泊秦淮 作:杜牧
煙籠寒水月籠沙
夜泊秦淮近酒家
商女不知亡國恨
隔江猶唱後庭花
題:秦淮に泊す
煙は寒水を籠め 月は沙を籠む
夜 秦淮に泊まりて酒家に近し
商女は知らず 亡国の恨み
江を隔てて猶お唱う 後庭花
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PDFで詳しく。「秦淮に泊す」 作:杜牧
【読み】れん – とう
【意味】
一.蓮の生えて居る池。はすいけ。蓮池(れんち)。
二.川の名。廣東省陽江縣北界の白馬山に源を發し、漠陽江と合し海に入る。
三.字號。イ.清、馮文蔚の號。ロ.清、楊振崑の號。ハ.清、汪際會の號。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
縦書きで見る『大漢和辞典』表記の「蓮塘」PDF
『現代暇名遣批判と今後の國語教育』は、国語教師を目指す方は、是非読んで欲しい一冊だ。
著者は、太田行藏氏。
昭和21年(1946年)に第11回国語審議会の答申により「現代かなづかい」が告示される。
同じくして「当用漢字」の漢字制限及びローマ字教育といった一連の国語改革が行われた。
これらの国語改革と称する変更が、如何に愚かであったか。
多くの国語学者が反対し、論破しているにも拘わらず、時の政府は、施行した。
その背景にあったのは、 新聞社の後押しがあったからだ。
更に、日本人の識字率の高さを知らなかったGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)も口添えした。
2023年、米国のラーム・エマニュエル駐日大使が、「LGBTQなど性的少数者の人権保障を前提に日本も法整備すべきだ」と日本政府に強く抗議し、岸田前首相は、あっという間に進めた。これと一緒。愚行だ。
新聞社は、世界で最も手間のかかる凸版印刷(植字)に頭を悩めていた。
漢字制限をして貰えば、植字作業は一気に半分以下に減る。
これもまた愚行。20年後にコンピュータ化され、植字なんて作業は無くなった。今も昔も、新聞社は・・・。
渡りに船だったのだ。
日本の文化なんて関係ない。
【読み】ろう – ちゅう
【意味】たかどののなか。
〔庚信、擬連珠四十四首〕是以樓中對酒、而綠珠前去。
〔羅隱、九江早秋詩〕雨過晩涼生、樓中枕簟清。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
【読み】ろう – とう
【意味】樓(楼)中のともし火。又、樓(楼)上で火をともす。
〔風俗通、怪神〕未冥、樓鐙、階下腹有火。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
【補足】「樓中/楼中」(ろうちゅう)とは、「たかどののなか」のこと。
高殿(たかどの)とは、「高く造られた建物。とくに御殿。高楼」
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【追記】
『下谷叢話』岩波文庫版に「楼灯」という熟語が使われている。
原文では「樓燈」。
複数の辞典で調べても、こんな熟語は見当たらない。
著者が「樓鐙」と書くべきところを「樓燈」と書いてしまったのであろう。
「鐙」の金偏を火偏と誤って「燈」と書いたのではないか。
しかし、寧ろ太古チャイナの方が誤ったんじゃあないか。火偏の方が正しいのではないかと思いを馳せてしまう。
「灯」と「楼」の前後入れ替えて「灯楼」の間違い、とも考えられるが、前者の方がしぜんである。
灯籠・・・灯楼とも書く。戸外用の灯火器。風から守るため,火炎部を囲う構造(火袋)をもつ。
「鐙」は、通常、馬の「あぶみ」として知られているが、「ともし火」の意味も持つ。
【出典】『下谷叢話』 永井荷風・著 岩波文庫 2000年9月14日発行 122頁 2行目