泰否(たいひ)

泰否

【読み】たい-ひ

【意味】国事や人事の安泰と混乱を言う。

(易で「泰」は天地がまじわり万事が通じる安泰の卦、「否」は天地がまじわらず万事が通じない混乱の卦)

【文例】

「固より人事の泰否は一年又は数年の成り行きを見て決定す可きに非ずと雖も」
<「文明論之概略」福沢諭吉>

否泰

【読み】ひ‐たい

【意味】(「否」「泰」は易の六十四卦の一つで、「否」は陰陽の気が塞されて万物が生命力を失い、
君臣が隔絶して天下が治まらない卦で、「泰」はその逆)

国家、万物などの衰えることと盛んになること。ふさがることと通じること。不運と幸運。不幸と幸福。

駕乗(がじょう)

駕乗
【読み】が-じょう
【意味】のりもの。車乗

車乗
【読み】しゃ‐じょう
【意味】(「乗」も車の意) くるま。車両。また、車に乗ること。
【例文】「諸の金銀及び象馬車乗等の宝を以て」〈今昔物語〉


【読み】が
【意味】1.天子の乗り物。
2.牛や馬に車をつける。
3.のる。馬車などの乗り物にのる。

媾う(まぐわう)

媾う

【読み】まぐわ-う<古語>

【意味】性交する。

【語源】

八世紀頃に書かれた日本最古の歴史書『古事記』に「まぐわう」「まぐわい」が、初めて登場する。
冒頭に、イザナギノミコトとイザナミノミコトという男女の神が登場し、まぐわりをして国産みを担当する。

「まぐわう」の漢字は、「目合う」(目と目を見つめ合うこと)、当て字で「麻具波比(まぐわひ)」もあるが、一文字では「媾う」。

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漢字「媾」

【部首】女 (おんな・おんなへん)
【画数】13画
【音読み】コウ
【訓読み】まじ(わる)、まぐわ(う)、よしみ
【意味】

1.親戚同士での結婚。親族との縁組。
2.よしみ。仲直りする。和解する。
3.まじわる。男女が交わる。
4.<古語>まぐわう。性交する。

【熟語】

婚媾(こんこう)・・・《「婚」は新しい縁組み、「媾」は親族との縁組み》

婚姻関係を結ぶこと。夫婦の縁組み。結婚。クリトリス(clitoris)。

開(ぼぼ/へき)


【部首】門 门 (もん・もんがまえ・かどがまえ)
【画数】12画
【音読み】かい

【隠語読み】ぼぼ、へき
【訓読み】あ(く)、あ(ける)、ひら(く)、ひら(ける)
【表外読み】はだ(かる)、はだ(ける)
【意味】
1.ひらく。ひらける。あく。あける。
2.ひらく。きりひらく。
3.ひらく。ひろがる。ひろげる。
4.ひらける。あけはなす。
5.はじめる。はじまる。
6.はなれる。わかれる。
7.〔日本〕ひらき。へだたり。違い。間隔。
8.〔日本〕ひらき。会合などを終わりにする。
9.〔日本〕ひらける。発展する。
10.〔日本・隠語〕ぼぼ。へき。女陰(じょいん)のこと

 

【解説】

隠語の「ぼぼ」「へき」について。

女陰(じょいん)のこと。

「ぼぼ」は主に外観を指す。
陰門(いんもん)、玉門(ぎょくもん)は女性生殖器の外陰部で、「ぼぼ」も、こちらの意味が強い。
「ぼぼ」は「おまんこ」と同様、女性器の名称としてだけでなく性行為を表す場合もある。

江戸時代に喜多川歌麿の浮世絵に女性器を表す古語として登場している。
九州では現在も方言として使用されている。

プロレスでジャイアント馬場が全盛期の頃、「ボボ・ブラジル」という黒人プロレスーが居り、

アナウンサーが叫ぶ度に、九州地方ではテレビの前で笑い転げる男性が多かったのは有名な挿話。

文豪・開高健は若い頃、一癖も二癖もある文壇の先輩諸氏に呼び出された。

挨拶代りに「お前の名前には卑猥な意味があるが知っておるか?」と不意を突かれた。

戦争直後の昭和の時代、バンカラな先輩による意地悪な口頭試問である。

実にワクワクする面接試験である。ここで諸先輩を唸らすと、プロ小説家と認めてもらえるのだ。

 

【女陰の異名・俗称・隠語の一例】

ほと(古い日本語で女性器の外陰部を意味する単語。御陰、陰所、女陰の字を当てる)。
ぼぼ(開)。へき(開/闢)。つび(玉門/) 。おまんこ。まんこ(万古、満戸、万戸)。まんこう(満紅)。
われめ(割れ目)。女性自身。
おめこ。おそそ。
貝/開(かい)。花唇/花芯(かしん)。観音さま。

〔クリトリスのこと〕 さね(佐根、佐弥、小根、核、実)。

〔名器と呼ばれる名称〕
みみず千匹(ひだの多い膣で、みみずが千匹動いているような感触がある)。
数の子天井(膣壁が数の子のように細かくイボイボになっている女性器)。
タコつぼ(締りがスゴイ女性器のこと)。
巾着(きんちゃく。膣の入り口が狭くて、締め付けられるような女性器)。
俵締め(たわらじめ。男性器の根元と先を強く締め付ける方法)。
三段締め(入口と中間と奥の三か所で括約筋が働き男根の根元と中央と亀頭をしめられるという伝説の名器)。

〔具合のいい女陰〕 上開(じょうかい)。上品開(じょうぼんかい)。名開(めいかい)。

〔具合の悪い女陰〕 下開(げかい)。下品開(げぼんかい)。難開。ぬか並。

〔入口が狭い女陰〕 閂開(かんぬきぼぼ)。

 

〔性器のつきぐあいによる名称〕 上がり。上つき。上ぞり(上反)。下開。さがり開。下ぞり(下反)。上開。どて高。前つき。

〔愛液の多いもの〕 沖の石、潮吹き、潮吹き貝

〔男女両根の陰部・両性具有〕 根転(こんてん)。半月(はにわり)。二形(ふたなり)。

〔女陰の格付を表した言葉遊び〕 一高二まん三蛤四たこ五雷六洗濯七巾着八ひろ九下十くさい。

〔外来語の女陰の名称〕
ヴァギナ/バギナ(vagina)。カント(cunt)。プッシー(pussy小猫)。ジェニー(jenny<『チャタレー夫人の恋人』)

開中(かいちゅう)

開中
【読み】かいちゅう
【意味】〔隠語〕「開」は「ぼぼ」と読み、女陰のこと。よって開中は膣の中のこと。

【関連熟語】

上開(じょうかい)、上品開(じょうぼんかい)名開(めいかい)。

下開(げかい)、下品開(げぼんかい)。

閂開(かんぬきぼぼ)。