南郭子綦/南郭子葵
【読み】なん-かくしき
古人の名。孔子の弟子。
子游等と同時の人。南伯子綦を見よ。
〔莊子、齊物論〕南郭子纂、隱几而坐、仰天而嘘。
〔釋文〕司馬云、居南郭、因爲號。
【眉雪の追記】
楚の昭王の庶弟(異母弟)。南郭は子綦が住んでいた所。
〔『新釈漢文大系』第7巻 老子・荘子(上)『斉物論』篇 p.152〕
南伯子綦/南伯子葵
【読み】なん-ぱくしき
戰國の人。南丘に遊んで大木を見、其の不材なるが故に、却って其の眞に大なるを知る。
又、南郭子綦・南伯子葵に作る。〔荘子、齊物論・人閒世・大宗師〕
【眉雪の追記】
『荘子』の中で
「南伯子綦は、南郭子綦(斉物論にみえる)と同じ。「伯」は長。従う道が貴く、物の長となりうるので、伯という。」
と解説されている。〔『新釈漢文大系』第7巻 老子・荘子(上)『内篇 人間世第四』篇 p.220〕
『荘子』の中で
「南伯子葵は、南郭子綦の誤りであろう。」
と、解説されている。〔『新釈漢文大系』第7巻 老子・荘子(上)『内篇 人間世第四』篇 p.259〕