薤上之露/薤上の露

【読み】かいじょう‐の‐つゆ

【意味】薤 (にら) の葉の上に置く露

【真意】《にら の葉の上に置く露は消えやすいところから》
人の世のはかないことや、人の死を悲しむ涙をいう語。

また、漢の田横の門人が師の死を悲しんだ歌の中にこの語があったことから、
葬送のときにうたう挽歌ばんか の意にも用いる。

【漢詩】
〔原文〕薤露歌  漢・無名氏

薤上露、何易晞
露晞明朝更復落
人死一去何時歸

〔書き下し文〕薤露かいろの歌  無名氏(田横の門人)

薤上の露、何ぞかわやすき。
かわけば明朝さらた落つ、
人死して、ひとたび去ればいづれの時にかかえらん。