歌詠

【訓読み】うたながめ、うたよ(み)

【意味】(「ながめ」は歌を詠む意の動詞「ながむ(詠)」の連用形の名詞化)

歌を詠むこと。歌を口ずさむこと。諷詠(ふうえい)。

〔例文〕「月の夜の声もほそめに窓あけて心をやれる(歌詠)うたなかめかな」<藤原信実>

〔例文〕「都の歌詠(うたよ)みたちも、幾名か連れて来ておろうな」<「新書太閤記」第七分冊/吉川英治>

〔例文〕「当年二十四歳の男で歌詠(うたよ)みである。」<「正岡子規君」/伊藤左千夫>

【音読み】か‐えい

【意味】1.声を長くのばしてうたうこと。また、その歌声。

〔例文〕「声々天の楽を供養じ、仏の功徳歌詠す」<「四子講徳論」/王褒>

2.和歌を詠むこと。また、その和歌。

〔例文〕「晴雲院勧春日法楽歌詠遺之」<大乗院寺社雑事記‐文明二年(1470年)二月一〇日>