卜占(ぼくせん)とは

卜占は占いの一種

卜占とは、自然界の偶然の現象を通して、神からのメッセージを読み取る占術せんじゅつの一種です。
ぼく」は「占う」の古語で、「きざし」や「しるし」を意味します。

占術は三種類

占術は大きく分けて三つの種類に分類される。
一つ目は「めい」で、生年月日などから運命を読み解く方法(例:四柱推命、占星術)。
二つ目は「ぼく」で、偶然性や現象から導き出す方法(例:易占、タロット)。
三つ目は「そう」で、形や姿から運勢を見抜く方法(例:手相、風水)。

この中で卜占は「卜」に分類される。

 

占いは三種類に分類される

卜占の起源

卜占の起源は古代チャイナにの「易占えきせん」です。
これはかめ甲羅こうらや動物の骨を焼いて生じた割れ目の形から未来を読み解く「甲骨卜辞こうこつぼくじ」に始まります。
この方法は、紀元前十三世紀頃のいん王朝で盛んに用いられましたが、やがて廃れました。

卜占の種類と方法

〇卜占(卜術ぼくじゅつ)には、主に亀卜きぼく竹卜ちくぼく蓍草卜しそうぼくの三種類があります。
亀卜きぼくは、かめ甲羅こうらを用いて行う卜占の方法です。

亀の甲羅に穴をあけ、熱した金属棒を挿入することで、ひび割れを生じさせます。このひび割れの形状や位置から、吉凶を判断します。
亀卜は、殷王朝時代から周王朝時代にかけて盛んに行われ、国家の重大な意思決定に用いられました。

竹卜ちくぼくは、竹を用いて行う卜占の方法です。竹の表面に質問内容を記し、火であぶることでひび割れを生じさせ、その形状から答えを導き出します。
竹の表面に質問内容を記す。竹を火であぶり、ひび割れを生じさせる。ひび割れの形状を観察し、答えを導き出す。

蓍草卜しそうぼくは、蓍草(シソ科の多年草)のくきを用いて行う卜占の方法です。
蓍草の茎を一定の長さに切り、それを操作することで吉凶を判断します。
蓍草の茎を一定の長さに切る。茎を左右に分け、一定の規則に従って操作する。最終的に残った茎の本数や配置から、吉凶を判断する。

易占(えきせん)

易占は、「八卦はっけ」や「六十四卦ろくじゅうしけ」を用いて、「質問」に対する「答え」を導き出す方法です。
筮竹ぜいちくやコインを使い、陰陽の組み合わせから得られたを解釈する。

タロット占い

西洋における卜占の代表格がタロット占いです。
78枚のカードを使って、無意識や直感、宇宙からのメッセージを読み解きます。
カードの絵柄や位置(正位置・逆位置)から意味を導き出します。

ダイス占いとコイン占い

サイコロやコインを使った卜占も、偶然性に基づく方法として古くから行われています。コインの裏表やサイコロの目を使い、単純な二択や複数の選択肢の中から判断を下す方法です。簡単で日常にも取り入れやすい占術です。