閧伝 【読み】こう‐でん 【意味】うわさをすること。また、そのうわさ。日本国語大辞典 小学館
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二文字三文字熟語
上開【読み】じょうかい
上品開【読み】じょうぼんかい
【意味】〔隠語〕「開」は「ぼぼ」と読み、女陰のこと。
江戸時代、「上開」「上品開」は、女性器の一級品のことを指した。
具体的には、締まりの良い膣のことで、「巾着ぼぼ」や「蛸つび」が有名。
【解説】
江戸の春本・春画にはしばしば「上開」が登場し、「巾着ぼぼ」と「蛸つび」が有名である。
「ぼぼ」、「つび」はともに女性器のことで、当時の人々の話し言葉だった。
日常的に使われていた江戸の隠語だ。
「巾着ぼぼ」は、入口が巾着のようにキュッと締まる上開。
「蛸つび」は、蛸の吸盤のように吸いついてくる上開。
文例:『艶本常陸帯』(喜多川歌麿、寛政十二年)に次のような表現がある。
女と情交しながら男が、「くわえて引くようだ。これがほんの蛸とやらか」と感激する。
【読み】せんこう
【意味】
多くの中から適したものを選び出すこと=選考。
そろえたものの能力や性格などをよく調べて、その中から選ぶこと。
人物や能力などをはかりくらべ、その中から適した者を選ぶこと。
【誤用から慣用化】言偏の「詮」を使う「詮衡」は誤用から慣用化したもの。「銓衡」が正しい。
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【音読み】せん
【訓読み】えら(ぶ)、はかり、はか(る)
【意味】
1.はかる。物の重さをはかる。
2.はかる。えらぶ。人物や能力などをはかりくらべる。
3.はかり。重さをはかる道具。
【音読み】こう
【訓読み】くびき、はかり、はか(る)
【意味】
1.はかり。はかり竿。はかりのさお。
2.はかる。重さをはかる。
3.たいらか。釣り合いがとれていること。
4.つのぎ。牛の角にしばりつけた横木。
5.よこぎ。くびき。馬車の横木。
6.手すり。
7.北斗七星の第五星。
8.横。
【読み】どくせんじょう
【間違いから慣用化】
「どくだんじょう」と読む間違いが、慣用読みとなり、「独壇場」と書くように、慣用化した。
〔補足〕「擅」を「壇」と誤り、「ひとり舞台」の意から「独壇場 (どくだんじょう) 」となった。
【意味】その人だけが思うままに振る舞うことができる場所・場面。ひとり舞台。
【例文】
「それが終ると、いよいよ、庄屋、長百姓、町方等に、『よくもの言ふ者』をつれて出頭するようふれを出すのである。ここからがいよいよ恩田木工の独擅場なので、全文を引用してみよう。」<ベンダサン『日本人とユダヤ人』>
「おい、こんな安酒で、ごまかそうたって、当てが違うぜ」 下村孫九郎は、膝を崩して、せせら笑った。これからが彼の独擅場であった。」<松本清張『かげろう絵図(上)』>
〇「独壇場」の意味説明
集団の中で一人だけ群を抜いて活躍しているさま、その人だけが思うままに振る舞い他の追随を許さないさま、を意味する表現。いわゆる一人舞台の状態。
原則的に、「独壇場」と表現できるのは「活躍しているのが唯一人」の状況に限られる。
つまり、抜群に活躍している人が何人かいて、しのぎを削りつつ他を圧倒している、というような状況を「彼らの独壇場」とは言わない。
歌詠
【訓読み】うたながめ、うたよ(み)
【意味】(「ながめ」は歌を詠む意の動詞「ながむ(詠)」の連用形の名詞化)
歌を詠むこと。歌を口ずさむこと。諷詠(ふうえい)。
〔例文〕「月の夜の声もほそめに窓あけて心をやれる(歌詠)うたなかめかな」<藤原信実>
〔例文〕「都の歌詠(うたよ)みたちも、幾名か連れて来ておろうな」<「新書太閤記」第七分冊/吉川英治>
〔例文〕「当年二十四歳の男で歌詠(うたよ)みである。」<「正岡子規君」/伊藤左千夫>
【音読み】か‐えい
【意味】1.声を長くのばしてうたうこと。また、その歌声。
〔例文〕「声々天の楽を供養じ、仏の功徳歌詠す」<「四子講徳論」/王褒>
2.和歌を詠むこと。また、その和歌。
〔例文〕「晴雲院勧春日法楽歌詠遺之」<大乗院寺社雑事記‐文明二年(1470年)二月一〇日>
熱閙
【読み】ねっとう/ねつどう
【意味】人がこみあって騒がしいこと。また、そのさま。雑踏(ざっとう)。
<参照:日本国語大辞典>
【文例】「暫らく都門熱閙の地を離れて、身を閑寂たる漁村に投ず。
これ風流韻事の旅にあらず。自から素性を養ひて、心神の快を取らんとてなり」
<『客居偶録』北村透谷>
窗前/窻前/窓前
【読み】そうぜん
「窻」「窓」は、「窗」の俗字。
【意味】まどの前。窓の前。まど先。
<参照:大漢和辞典>
【文例】「団扇を握つて窻前に出れば、既に声を収めて他方に飛べり」
<『客居偶録 』北村透谷>
縦心
【読み】しょうしん
【意味】心をほしいままにする。從心。
縦・・・①ほしいまま。
イ.みだら。規格から逸脱すること。
ロ.自由自在。
②みだれる。みだす。
<参照:大漢和辞典>
【文例】都城繁労の人を羨む勿れ、人間縦心の境は爾にあり。
<『客居偶録 』北村透谷>