諸刃の剣(もろはのつるぎ)

諸刃の剣

【読み】もろは の つるぎ

非常に読み間違いの多い言葉。

今回の場合、「剣」を「やいば」「けん」と読みません。

従って、「もろはのやいば」「もろはのけん」とは、誤った読み方となります。

【意味】相手にも打撃を与えるが、こちらもそれと同じくらいの打撃を受けるおそれがあることのたとえ。
また、大きな効果や良い結果をもたらす可能性をもつ反面、多大な危険性をも併せもつことのたとえ。

【類義語】

両刃の剣(読み)りょうば の つるぎ

これを「もろは」と読むのも間違い。

【他の「つるぎ」と読む例】

「剣の舞」(つるぎのまい)・・・旧ソ連の作曲家・アラム・ハチャトゥリアンが作曲したバレエ楽曲。
「草薙の剣」(くさなぎのつるぎ)・・・三種の神器のひとつ・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)の別称。

御多分に漏れず/御多分に洩れず

御多分に漏れず/御多分に洩れず

【読み】ごたぶん に もれず

「御多聞」と書く間違いが非常に多い。

【意味】世間と同じように。例外ではなく。

【例文】

「御多分に洩れずうちの会社も人手が足りない」

「何れ折の内の帰りは、小川か此店(ここ)がお定まりの建場だが、鳥渡(ちょっと)一口気をつけの後は、

内店の拾匁とするとも何様(どう)とも、何(いづ)れ御多分に洩れやすめへ」<人情本・春色梅美婦禰 五>

鱠(なます)鱛(えそ)

鱠(なます)と鱛(えそ)は、よく似ているが、僅か「一」棒の違い。

【画数】24画  【構成】魚 + 會(カイ)
【音読み】カイ
【訓読み】なます
【意味】なます。細かく切った魚肉。=膾
【種類】漢字
漢字の「膾」は、肉を細かく刻んであわせた刺身を表す字で「月(肉月)」が用いられる。
その後、魚肉を使うようになり、魚偏の「鱠」が用いられるようになった。
野菜や果物だけで作ったものは「精進なます」と呼ばれ、魚介類を入れないことや、
本来の漢字が「膾」であることから「精進膾」と表記される。

膾(なます)

 【画数】23画  【構成】魚 + 曾(ソ)
【音読み】—
【訓読み】えそ
【意味】海魚の一種。かますに似て平たく、かまぼこの材料になる=狗母魚(えそ)
【種類】国字
鱛(えそ)