詰む
【読み】つ‐む
【意味】
1.布地などの目が密になる。
<文例> 「 布目の詰んだ生地を切る 」
2.将棋で、王将が囲まれて逃げ場がなくなる。
<文例> 「 あと一手で詰んでしまう 」
3.行きづまる。窮する。
<文例> 「 理に詰む 」
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【読み】つ‐む
【意味】
1.布地などの目が密になる。
<文例> 「 布目の詰んだ生地を切る 」
2.将棋で、王将が囲まれて逃げ場がなくなる。
<文例> 「 あと一手で詰んでしまう 」
3.行きづまる。窮する。
<文例> 「 理に詰む 」
【読み】さん-じん
【意味】
号(筆名)につける接尾辞。文人・墨客が雅号に添えて用いる語。
山人を「やまびと」と読めば、意味が異なり、通常、山稼ぎをする木こりや炭焼きのことをいう。
かつては、村人に対して、山中にいた住民を山人または山男と呼んでいた。
【伝来】
山人は、チャイナから伝来したものだが、日本での意味はチャイナと若干異なる。
まあ、チャイナでも時代や地域によって異なりますからね。
と言うより、決まった定義が無い、と言った方が適切だと思う。
山人とは、凡そ、文人の職称を表す言葉。
【日本の歴史】
日本における山人は、平安時代の弘仁年間に活躍した漢詩人・惟良春道 が「惟山人」と称したのを黎明とする。
江戸時代で山人と言ってす ぐ思い浮かべるのは「風来山人」こと平賀源内であろう。
「蜀山人」は、大田南畝で、吏隠的生活を送った人である。
註:吏隠(りいん)・・・低い官吏の身分に隠れること。
江戸後期の町民文 化を反映した戯作者には、「東里山人」「鼻山人」「色山人」など山人号をもつ者が少なくない。
その流れは明治時代の「紅葉山人」こと尾崎紅葉に及んでいる。
「漱石山人」は夏目漱石、「春畝山人」は伊藤博文、「迂山人」こと中岡慎太郎など、文学者、政治家、志士の山人号もこの時代の流行であった。
阪急電鉄の創立者の小林一三は後に「逸翁」の雅号で多 くの文化活動を行ったが、青年期には「逸山人」の名で時代小説を書いている。
現代で最も有名なのは、北大路魯山人であろう。死後なおコマーシャルに登場するのは、まさに山人の真骨頂であろう。
【因にチャイナの山人】
山人とは特に明代末期に顕著にみられる一種の知識人の形態であり、その名とは裏腹に主に 都会に生活し、詩文などによって高級官僚に寄生し、ひいては政治の裏面に暗躍する堕落した 文人として、非難の対象になっていた。
非難の対象となった数多の山人は、大概、科挙試験に落第し高級官僚の道を断たれた者が、食べていくための苦心策だった面がある。
本来、山人とは医術や占術を職業とする人々 の職称であった。
江戸初期、南蛮船で日本に渡来した西洋カルタに日本風の工夫を加えたもの。
「うんすん」の名称の由来は、元来ポルトガル語「um sum」で、最高最上の意という説と、
日本で加えた絵札の「スン(唐人)」「ウン(福の神)」から採ったという説がある。
渡来当初は「天正かるた」と呼び、札数は48枚だった。
その後、明和(1764~1772年)の頃、大人数で遊べる様に、と、札を75枚に増やし日本風にして、「うんすんかるた」と呼んで、幕府の公認するところとなった。
「天正かるた」の48枚に、1スート(種類)と各3ランクを加えて、札の枚数を75枚にした。
【スート(種類)】
1.パオ・ハウまたは花(棍棒)
2.イスまたは剣(刀剣)
3.コツまたはコップ(聖杯)
4.オウル・オウロまたはオリ(金貨)
5.クルまたはグル(三つ巴紋の太鼓)<追加>
の5つとなった。
【ランク】
各スートに数札の1~9ランクまでは同じ、絵札が
10枚目は騎士(ウマ)、
11枚目は武者(キリ)<絵柄を変更>、
12枚目は女従者(ソウタ)<絵柄を変更>、
13枚目は唐人(スン)<追加>、
14枚目は福の神(ウン)<追加>、
15枚目は竜(ロバイ)<追加>、
と、6ランクに増え、計15ランクとなった。
註:なお、「天正かるた」では、各スートとも1ランクには竜(ドラゴン)が描かれていたが、「うんすんかるた」になって、竜(ドラゴン)が独立し、1ランクは数字のみとなった。
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安永(1772~1781年)の頃、流行したが、賭博に用いられたため、度々禁止された。
昭和の初め頃では、消滅寸前だったが、唯一熊本県人吉市に伝統的な遊戯として継承されていた。
昭和40年(1965年)に遊戯法が熊本県から重要無形民俗文化財に指定された。
人吉市では「備前かるた」とも呼び、今でも大会が開催されている。
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《天正かるたの説明》
貞享3年(1686年)刊の『雍州府志』(黒川道祐)には、オランダ人が弄んだものを真似て遊び道具にしたとある。
これを「天正かるた」と呼び、札数は4スート(種類)各12ランクで合計48枚。(4×12=48枚)
【スート(種類)】
1.パオ・ハウまたは花(棍棒)
2.イスまたは剣(刀剣)
3.コツまたはコップ(聖杯)
4.オウル・オウロまたはオリ(金貨)
の4つ。
【ランク】
各スートに数札1~9ランクまであり、それぞれの紋形が記されている。
10枚目は騎士(ウマ)、
11枚目は国王(キリ)、
12枚目は女王(ソウタ)
が描かれている絵札3ランク、計12ランクからなる。
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【補足】
「天正かるた」をトランプと比較する。
「スート」は、トランプで言えば、ハート、スペード、ダイヤ、クローバーに相当する。
「ランク」は、トランプで言えば、数札が1~10。
絵札が、ジャック(従者、家来)、クイーン(女王)、キング(王様)に相当する。
「天正かるた」は札が48枚、トランプは(52枚にジョーカー2枚を加えて)54枚。