樓中/楼中
【読み】ろう – ちゅう
【意味】たかどののなか。
〔庚信、擬連珠四十四首〕是以樓中對酒、而綠珠前去。
〔羅隱、九江早秋詩〕雨過晩涼生、樓中枕簟清。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
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【読み】ろう – ちゅう
【意味】たかどののなか。
〔庚信、擬連珠四十四首〕是以樓中對酒、而綠珠前去。
〔羅隱、九江早秋詩〕雨過晩涼生、樓中枕簟清。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
【読み】ろう – とう
【意味】樓(楼)中のともし火。又、樓(楼)上で火をともす。
〔風俗通、怪神〕未冥、樓鐙、階下腹有火。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
【補足】「樓中/楼中」(ろうちゅう)とは、「たかどののなか」のこと。
高殿(たかどの)とは、「高く造られた建物。とくに御殿。高楼」
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【追記】
『下谷叢話』に「楼灯」という熟語が使われている。原文では「樓燈」。
複数の辞典で調べても、こんな熟語は見当たらない。
著者が「樓鐙」と書くべきところを「樓燈」と書いてしまったのであろう。
「鐙」の金篇を火篇と書いて「燈」としたのではないか。
「灯」と「楼」の前後入れ替えて「灯楼」の間違い、とも考えられるが、前者の方がしぜんである。
灯籠・・・灯楼とも書く。戸外用の灯火器。風から守るため,火炎部を囲う構造(火袋)をもつ。
「鐙」は、通常、馬の「あぶみ」として知られているが、「ともし火」の意味も持つ。
【出典】『下谷叢話』 永井荷風・著 岩波文庫 2000年9月14日発行 122頁 2行目
【読み】しょう – ぐう
【意味】拙宅。私の宅。(自分の家を謙遜していう言葉)
「金田一君」とは、探偵ではありませんよ(笑)
当時、国語審議会の座長だった金田一京助博士のこと。
太田行蔵氏が、(金田一博士に敬意を表して)新字と新假名遣いで、諄々と語りかけるが如く「新假名遣い」「新字体」「漢字制限」など拙速である点を指摘している。
その著書『日本語を愛する人に』、これに副題を付すと ・・・・・ 「もうたくさんだ!」となった(笑)
現在絶版であり、全国でも国会図書館を含めて2ケ所にしか蔵書されていなかった。
こんな良書が文庫本に収められていないのは、残念至極!この度、全文掲載した。
『日本語を愛する人に』 全文PDFにて掲載。
→ 全文
この書を出す前に、太田氏は、
『現代假名遣批判と今後の國語敎育』も上梓している。全文PDFにて掲載。
国語教師を目指す方は、必須の書ではないかと思う。
50ページ弱、小冊子程度の内容です。
【読み】げん – きゅう
1.天上北方の宮。又、北側にある宮殿。
〔荘子、大宗師〕夫道、云云、顓頊得之、處玄宮。
〔釋文〕玄宮、李云、顓頊、帝高陽氏、玄宮、北方宮也。
〔墨子、非攻下〕高陽乃命玄宮。
〔揚雄、羽獵賦〕麗哉紳聖、處於玄宮。
〔注〕善曰、玄、北方也、禮記月令曰、季冬、天子居玄堂右个、蔡邕月令章句曰、玄、黒也、其堂尚玄。
2.奥ふかい宮。
〔班倢伃、自悼賦〕潛玄宮兮幽以清。
3.室星をいふ。
〔事物異名録、乾象、室星〕星經、室曰營室、石氏謂之玄宮、一曰清廟。
4.御大葬の時、御陵所の靈宮を斂葬し奉る寳穴。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店 諸橋轍次・著
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【追記:語彙説明】
〇室星(はついぼし)
二十八宿の一つ。室(しつ)の和名。ペガスス座のα(アルファ)・β(ベータ)星にあたる。
室宿(しっしゅく)と書き、「はついぼし」とも読む。
〇御大喪(ごたいそう)
「大喪の礼/大喪ノ禮(たいそうのれい)」は、日本の天皇 、上皇の国葬であり、国事行為たる皇室儀礼で、日本国憲法下において「天皇(又は上皇)の葬儀」は、皇室典範第25条の規定に基づき国の儀式として執り行われる「大喪の礼」と、皇室の儀式として執り行われる「大喪儀」とに区別される。両者を合わせて「御大喪(ごたいそう)」ともいう。
〇御料所(ごりょうしょ)
天皇(皇室)及び幕府などのいわゆる「公儀」と称される公権力が直接支配した土地(直轄地)である。
料所(りょうしょ)・料(りょう)・御料(ごりょう)・料地(りょうち)・御料地(ごりょうち)等とも呼ばれる。家臣に与えられた所領(知行地)に対する概念でもある。
〇靈宮/霊宮(れいきゅう)
霊のお宮と書いてあって、祖先でもう亡くなっている人の霊魂を祀るお宮という意味。
〇斂葬(けんそう)
死者を墓穴などにおさめ葬ること。
「斂葬の儀」は一般的な葬儀でいう「本葬」にあたる。皇族の方が亡くなった際の葬儀を「斂葬の儀」と呼ぶ。
〇寶穴/宝穴(ほうけつ)
<不明>身分の高い方の「墓穴」を敬って「宝穴」と呼んだか?
【読み】ちゃく ‐ だい
【意味】詩文等でよく題意にかなふこと。
〔本事詩、徴異〕状罌之聲、既已酷似、譏微吟者、亦復著題、皆大驚伏。
〔范成大、梅譜〕常時以爲著題。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店
【読み】うん – うん
【意味】
1.水がめぐり流れるさま。うづまき流れるさま。
〔杜甫、次空靈岸詩〕沄沄逆素浪、落落展清眺。
〔陳子昂、入東陽峽與李明府船前後不相及詩〕奔濤上漫漫、積水下沄沄。
2.沸き流れるさま。
〔楚辭、王逸、九思、哀歳〕窺見兮溪澗、流水兮沄沄。
〔注〕沄沄、沸流貌。
〔孛朮魯翀、先聖廟碑銘〕恆山嶙嶙、滹水沄沄。
3.ひろびろとしたさま。
〔李華、潤州丹陽縣復練塘頌〕望沄沄兮視冥冥、鳥閒魚樂葭菼生。
〔柳宗元、懲咎賦〕凌洞庭之洋洋兮、泝湘流之沄沄。
4.聲音のひろく遠くゆき渡るさま。
〔元結、大唐中興頌〕能令大君、聲容沄沄。
〔宋史、樂志九、禘祫樂章〕聲容沄沄、被于八荒。
【参照】『大漢和辞典』大修館書店 諸橋轍次・著
【読み】かん ‐ かい
【意味】くつろぐ。心に餘裕がある。