市塵

【読み】しじん

【意味】

1.市街しがいにたちこめるちりやほこり。

〔文例〕「四隣農事促、一径市塵稀」(出典:『蹈海集』三、田間夏興・著)

2.市中の雑踏ざっとう。町中のにぎわい。

〔文例〕「俗気都にも増せる市塵のうちに一夜を過せり」(出典:『三日幻境』北村透谷・著)
〔文例〕「願の如く市塵をのがれて」(出典:『不言不語』尾崎紅葉・著)

3.藤沢周平の長編小説。1988年刊行。儒者、新井白石を主人公に据えた歴史小説。第40回芸術選奨文部大臣賞受賞。