翩翩濁世佳公子/翩々濁世之佳公子
【読み】へんぺん – じょくせ – の- かこうし
【意味】(平原君は、)翩翩たる濁世の佳公子なり。
この軽々しく落ち着かない濁り汚れた世の中に於いても、(平原君は)品格高き貴公子である。
○翩々(へんぺん)・・・ 軽々しく落ち着かないさま。
文例「何うかして翩々たる軽薄才子になりたい」〈夏目漱石『彼岸過迄』〉
○濁世(じょくせ/だくせ)・・・ 仏教で、濁り汚れた世の中。末世 (まっせ) 。
○佳公子(かこうし)・・・ 品格の高き貴公子。
【出典】
『史記』「平原君虞卿列伝 第十六」
太史公の平原君に対する評の一節。
「平原君、翩翩濁世之佳公子也」
【追記】
西園寺公をおくる徳富蘇峰の一文に「翩々濁世佳公子」という文句がある。